top of page
  • Black Facebook Icon
  • Black Instagram Icon
  • Black Pinterest Icon
  • Black Twitter Icon

日本SKS患者会

 

SKS(Smith Kingsmore Syndrome)または
MINDS(Macrocephaly-Intellectual disability-Neurodevelopmental Disorder-Small thorax syndrome)

Smith Kingsmore Syndrome(SKS)またはMINDSは最近新しく名付けられた希少病でmTOR(エムトール)遺伝子の異常で起こり​ます。mTOR遺伝子は、先に阻害薬が発見され、後から阻害薬のターゲット先として名付けられたまれな経緯の遺伝子で、細胞の多様な機能を制御しています。SKSは症状のコンビネーションも重症度も個人差があり、mTOR遺伝子のバリエーションによって、また同じバリエーション内でも大きく変わりますが、mTORが通常よりも活発になると*、主に巨頭などの脳の異常、自閉症、知的障害、広範囲の発達障害が起こり多くは言葉を話しません。その他、癲癇(てんかん)や胃腸障害、睡眠障害、嚥下・咀嚼障害、見るものを認識する視野が狭いなどの症状が出る事もあります。直接的な治療法は正式には確立されていないので対処療法に頼らざらるを得ず、生涯サポートが必要であるかもしれませんが、mTORの活発化自体は他のmTOR関連の希少病**や自閉症、アルツハイマーや癌細胞でも起こるので幅広く研究がされており、海外ではmTOR阻害薬がSKSの治療にも実験的に使われています。これらの研究と治療現場とのギャップを埋めてSKSの治療方を模索する事は、これら他の病気の分野にも貢献できる筈です。

 

また、直接生死に関わる問題はありませんが、言葉が通じない事によりリスクや子育てのハードルが上がります。もしものてんかんの時の対策、誤飲による肺炎、脱水症状、事故などに気を付けましょう。

 

最後に一個人の見解の域を過ぎませんが、数ある研究をもとに常識の範囲で試せる事はいくつかあります。参考として随時ご紹介しますので担当医と相談してみて下さい。               

花田茉里 minds.sks@gmail.com

*mTORの遺伝子の変異で逆にmTORが阻害されるまれなケースもあります。 

**(PTEN,TSC, PI3CA)

SKS患者会の目標

SKSやmTORへの理解を広める。

日本でも治療薬を試す選択を可能にする。

患者同士、研究者との交流の場を作る。

mTORの研究と治療現場とのギャップを埋めて治療方法の確立につなげる。

他のmTOR関連の患者、医師、研究者とも協力し互いの研究の相乗効果を高める。

​診断とモザイシズム

症状や脳検査などから遺伝変異が疑われたら血液から遺伝子を丸ごと読んで診断します。遺伝子変異というのはもともと私たちの体の中で毎日何百回も起こり毎日何百回も修復されるものです。一つ修復されなかったとしても、それは決して親の責任ではありません。 これから患者さんにしてあげる事を考える事に集中しましょう。

 症状が後から出たり判明するものもあります。きちんとした統計結果はまだですが、自閉症は多くは生後半年から3歳くらいの間に、てんかんは全く発症しない場合もありますが、発症する時期は生後半年から6-7歳、また十代の思春期に始まるのが多いように思われます。 

遺伝子変異の無い細胞も混在するモザイクというケースも多いSKSですが、その場合、血液ではなく皮膚からしか遺伝子検査で検出されないケースも多いので、特に皮膚に色素の沈着が見られる場合は最初からその部分の皮膚で遺伝子検査する事が大事になります。 また色素の沈着が年齢とともに消えた場合はUVライトで探すなどして検査します。 比較的新しく命名された遺伝病ですので、過去の遺伝子検査で見つからなかったとしても、元の検査結果を再度分析しなおしてもらうのも大事です。最近アメリカでは新生児から30代まで幅広い年代でのSKS診断が加速し進んでいます。

​mTORとラパマイシン

私たちの細胞にはたくさんの機能があり、​それぞれの機能はシグナリング伝達経路というもので結ばれお互いに作用しあうネットワークがあります。mTORはそのシグナルを伝達するタンパク質キナーゼの1つで 大きなシグナリング伝達経路のネットワークを通して沢山の大切な機能を制御しています。活性化しすぎてもしなさ過ぎても良くないのでいつか将来的に遺伝子治療が実現するまでは、SKSの治療にはバランスが大切になります。バランスを崩すと様々な症状をもたらしますが、同時にネットワーク内のいろいろなところで折り合いをつけて患者達は頑張っているのです。

​症状、セラピー、治療法、食事療法、治療薬

私は患者会の代表ではありませんが、アメリカで個人的に試した治療方や経験などは英語のページに掲載しており、ご質問はメールで受け付けております。まずは血液検査でビタミンⅮや、尿検査でシュウ酸やミトコンドリアの機能を調べるのも良いと思います。長期戦ですのでお世話をされる方も元気でないといけません。周りに助けを求めることを忘れない様に気を付けながら一緒に頑張っていきましょう。

花田茉里 

MINDS.SKS@GMAIL.COM

* Your e-mail to receive updates. ( Usually no more than once a month.)

Thanks for submitting!

    © 2021 by Mari Hanada. (Minds.sks@gmail.com)

    Disclaimer: This site is to share a mother's personal experiences, learning and hypothesis, but every individual's case is different even within the same gene variant of the same syndrome.  Any clinical information on a rare disease is limited even to medical professionals and is subject to change. Currently, most of the information available for me is preclinical studies (test tubes and animal studies), and more reliable large-scale clinical studies on actual patients need to wait.  It is your responsibility to always re-evaluate the ever-changing information, medical articles and my interpretation shared on this web site pages. It is your responsibility to consult with medical professionals before trying anything at your on risk.  Good luck with your journey

    bottom of page